こんにちは。
映画『恋するプリテンダー』を観てきたので、感想を残します。
※ネタバレを含みますのでご注意ください。
私は洋画よりも邦画派で、スパイものやミステリーを観ることはあっても洋画のラブコメはほぼ観たことがありませんでした。
ですが、予告を見てなぜかこれは観たい!と強く感じ、休日出勤の帰りに観ることにしました。
とにかく映像美!
シドニーの景色やお家、結婚式の装飾など全編に渡って映像が綺麗でかわいくて、ずーっと観ていたい、あわよくばこの世界に入りたい!と思いました。
犬とコアラもかわいい。
主演の2人も美男美女。
ベン役のグレン・パウエルさんには序盤からずっと「絶対見たことある…誰だっけ…」と思っていて、中盤でやっと「トップガン…?」と答えに辿り着きました(笑)
『トップガン マーヴェリック』にハングマン役で出演していた俳優さんです。
洋画のジョークって、今の何がおもしろかったの!?と感じることがよくあるのですが(私だけ?)、この映画はクスッとくるシーンが多く、日本人にウケやすいのではと感じました。
トイレで服を乾かすシーンは、笑いを堪えてニヤニヤしちゃったな…
やはり文化の違いか、邦画と比べて下ネタは多い印象です。でも嫌な感じではない。
パンツから出てきた蜘蛛にびびって服を投げ捨ててしまうベンに爆笑しました。
悪い人が1人も出てこないハッピー映画で、安心して観られます。
ちょっと現実味がないくらい、みんないい人すぎる。
特に、結婚式をいろいろと邪魔される2人。
2人の喧嘩はベンとビーを仲直りさせるための芝居だったということですが、いい人たちすぎるでしょ…
さすがにあの喧嘩は本気でもよかったのにと思いました。
この2人は女性カップルですが、当然のように周りから祝福されていてよかったです。
個人的に、これが日本の映画だったら「多様性を受け入れよう」みたいなメッセージを必要以上に感じてしまったのではないかと思います。
文化をほぼ知らない外国の映画だったからこそ何の違和感もなく受け入れることができ、そのことに少しホッとしました。
ビーが、幼馴染で婚約者のジョナサンと別れてしまった理由は妙にリアルだったな…
ジョナサンのことをとても気に入っていたビーの両親が、彼を「家族」と表現しますが、それを聞いたクローディアのお父さん(だったかな?)は「それじゃビーには無理だ。兄弟とはヤれないだろ?」と言います。
言い方はちょっとアレですが、かなり核心をついた発言だったのではないかと思います。
ビー自身もジョナサンを「理想的すぎる」「居心地が良すぎる」と評しつつ、退学を考えていることなど重要なことは何一つ話せず、別れを決めました。
人としての好きと恋愛の好きは違いますもんね…
終始不憫なジョナサン…
公式サイトのあらすじに「復縁を迫る元カレから逃げたいビー」という記述があったのでしつこい男を想像していたのですが、実際はかなりスマートな男性でした。
ビーがベンと付き合っていると知ったとき(そのときは付き合っているフリをしていただけですが)、ショックを隠して「君の両親を説教しておくよ。楽しんで」と送り出したのが印象的でした。
唯一チェスのシーンで「未練がないと言ったら嘘になるけど」と本心を覗かせますが、基本的にはずっと物分かりよく「僕は大丈夫」と言っていました。自分自身に言い聞かせているようで、切なかったです。
最後になぜかマーガレットとキスしていましたが、相手が誰であっても、ジョナサンが幸せになってくれたらいいなと思います。
クルーズ船でタイタニックして海に落ちて、最高にロマンチックなシチュエーションで救助されて家に帰ってから思いを確かめ合って…
あまりにも綺麗すぎるというか、2人が出会った夜のすれ違い以外は何も問題起きてないな?と感じつつも、これで終わりかと思いました。
が、ここからようやく一波乱起き、ストーリーとしてもまとまりがあるものになっていたと思います。
ベンさん、泣きながら出ていった彼女を追いかけるのに救助隊のヘリを使うのはダメすぎる(笑)
もちろんコメディなので何でもアリなのですが、急すぎてびっくりしました。
救助隊の人も「彼女が待ってるよ」じゃないのよ(笑)
そしてラスト、ベンの「安心ソング」こと『Unwritten』をここまでの映画の各シーンで出演者が歌い繋ぐ演出がよかったです。
よくある手法ですが、やっぱりこういうの好きなんですよね。
役から解き放たれた俳優さんたちが笑顔で歌ったり踊ったりポーズを決めたり。
舞台のカーテンコールにも通じるところがあるのかもしれません。
終始ハッピーで映像が綺麗で、笑えてちょっとキュンとできる。いい映画でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!